コーヒーという情熱

コーヒーの未来を考える

2025.04.15

インタビュー

「季節と共に楽しみたい味」で、コーヒーの楽しみ方をもっと多様に

華やかなパッケージが目を惹く、2025年春夏の新商品『KEY DOORS+季節限定ブレンド』。新商品開発に込められた思いやこだわりについて、開発者担当者にインタビューしました。

「季節」という情緒的な価値に着目

マーケティング本部 R&Dグループ
設計第一チーム 係長 水田 有香

画像のダウンロード

――『KEY DOORS+季節限定ブレンド』の開発に至った背景を教えてください。

 商品を設計するときは、市場のニーズやトレンドを意識してコンセプトを定めています。『季節限定ブレンド』は「限定」という付加価値を持つ商品が生活者の皆様から支持を受けることが多いというデータからヒントを得ました。当社にはこれまでも『期間限定』など『限定』の名を冠した商品はありましたが、『期間』ではなく『季節』としたのは、より新鮮で柔らかなイメージを訴求したかったからです。

――確かに、『季節』という言葉は『期間』よりも柔らかい雰囲気があります。

 もしかしたら『季節』に対するその感覚は、四季折々の魅力がある日本ならではの情緒的なものかもしれませんね。今回の『季節限定ブレンド』は春夏の商品です。皆さん、四季にはそれぞれなんとなくイメージするカラーやモチーフがあると思いますが、味わいもパッケージも春夏にまたがるような明るく華やかな幅広いイメージを持たせることに注力しました。

 まず味わいについてですが、華やかな香りと甘みを持ちつつもすっきりとした後味に仕上げています。「暖かい時期、暑い時期だからすっきりした味わいの商品が良い」という味のコンセプトが決まっても、「じゃあ、その“すっきり”は何をイメージしているのか」と突き詰める必要があります。「フルーツのよう」といっても、そのフルーツは柑橘なのかベリーなのかで味わいは全く異なります。ある人の言う「フルーティ」と、私の持つ「フルーティ」のイメージは全く違うものかもしれません。チーム内でそれぞれ「春夏にふさわしい味」のイメージを持ち寄って、それをすり合わせながらどの豆をどんな配合でブレンドしていくかを考える作業は大変ですが、頭の中のイメージを形に落とし込んでいく楽しさがあります。

「コーヒーの新しい楽しみ方や感じ方を、もっともっと提案していきたいです」

画像のダウンロード

コーヒーの“広がり”を感じる商品

――その“味わい”を、パッケージで表現されているのですね。

 華やかな香りやすっきりした味わいを表現するために、パッケージには花をあしらっています。また、FP(大容量粉製品)のパッケージはパール状のツヤが出る印刷加工を施しており、特別感のある仕上がりにしています。「収穫時期指定」のアイコンもポイントです。身近な野菜や果物であれば、収穫から出荷や店頭に並ぶまでが何となくイメージできるかもしれません。しかし、コーヒーは遠い海の向こうで収穫される農作物です。現地での精選を経て輸出入され、その後も焙煎などさまざまな工程を経て皆様のお手元に到着します。
 2025年春夏の『季節限定ブレンド』は24年5月~8月に収穫したブラジル産コーヒーを50%使用していますが、皆様のお手元に届くまでの約1年の間にコーヒーがどんな道のりをたどってきたのか思いを馳せていただくのも楽しいかもしれません。

パッケージにあしらわれている花は、本パッケージ用に描き下ろしたオリジナルの花。春夏どちらの季節にもふさわしい色合いになっている

画像のダウンロード

――今後、『季節限定ブレンド』がどのような商品になってほしいですか?

 コーヒーは、見た目だけでは大きな違いのない飲み物に思えるかもしれませんが、その味わいやバックグラウンドは多種多様です。いれ方ひとつとっても味は変わりますし、どんなシーンで誰と飲むかでも楽しみ方は変わります。その楽しみ方のひとつに、「季節によって、飲むブレンドを変える」というものが加わっても面白いと思います。今回の商品は、味わいやパッケージの設計をする中で「コーヒーの広がり」や可能性を感じる、とても楽しい商品でした。生活者の皆様にもぜひ、コーヒーの多様性を知って、楽しんでいただければと思います。

『KEY DOORS+ 季節限定ブレンド(FP)』
『KEY DOORS+ ドリップ オン® 季節限定ブレンド』

画像のダウンロード

2025年3月1日(土)発売の新商品。収穫時期を指定(※)した生豆を使用し、季節にあわせた味わいにブレンドしました。
春夏仕立ての華やかな香りと甘み、すっきりとした後味が楽しめます。

商品について詳しくはこちら

24年5月~8月に収穫したブラジル産コーヒーを50%使用